有限会社リボーンは、国内外で独自のエコツアー(環境の維持と保護を意識し、地域社会への貢献を意識した旅行)の企画・実施をしている会社です。NGO・NPO・自治体・さまざまな企業など幅広いネットワークを活かし、大手企業とは違った独自のエコツアーの企画・実施しています。リボーンのエコツアーの五原則(少人数制、優良なガイド、目的にあった快適かつシンプルな施設・機関の利用、自然との共生を楽しむことで自然環境を持続的に守る企画内容、地域密着による運営と地域への利益還元)というものに則ったツアーをつくるようにしています。その情報を集めるのは、自分の足で行ないます。大手企業ではそのような調査や企画は下請けに出すところが多いですが、弊社では下調べして、実際に現地に下見に行ったり、自分が関わったものを提供するようにしています。そうすることによって、自分たちが作り出した五原則に関わる、責任の取れるものを作るようにしています。そのような中で、いろいろなネットワークができてきます。それを活かしてツアーを組み立てます。大手だと、販売予算にこたえるために、全部を自分たちで調べ、つくっていくというようなことできないのが実情です。
このように言い切ってしまうと、「企業は利益を、成長していかねばならない使命がある」とお叱りをいただくこともありました。しかし、「なぜ量の拡大をするのか」、という明確な理由がない限り拡大はしません。利益がでなければ続かないけれど、続ける為の利益は必要です。しかしエコツアーというのが、限られた資源を使ってやっているものです。もともと自然のオーバーユースによって(環境破壊などの)いろいろな問題が起きているのに、それをエコツアーに関わる人が考えなかったら矛盾してしまいます。資源(環境)に会社の規模や業務範囲を合わせる「ほどほど」をモットーとしています。
日常業務ではモットーを実行することが不可欠です。参加者や受け入れ先が喜んでくれること、気持ちだけでなく、経済的にも潤うということは外せません。NPOなどだと、そこができていないことがあったりします。ボランティア性や理想を追うあまり、経済性、ビジネスの部分が弱くなったりすることもあり、結果として続けられなくなることがあります。そういうことを考えると、続けられることが喜びです。次の年も同じことをできたときは、農業の収穫と同じような喜びがあります。仕事自体が、「やりたいこと」で、生活と仕事が一体なればこそ受け入れられる考え方です。しかし、これは私自身の積み上げてきた価値観であり、他人にまったく同じものを求めるのは身勝手と思いました。
企業とNPOの役割を明確にしたい!
その結果というか、これまでエコツアーやセミナー、イベントをプロデュースする際、関わってきた人々と「NPO法人エコツーリズム・ネットワーク・ジャパン」をつくりました。リボーンは営利企業である為、どうしても関われる人が限られてしまいまいますが、NPOだとより多くの人が関わることができます。そのNPOの運営をより円滑にして多くの人がエコツーリズムに関われるようにしたいと思っています。
最後に、就職についての私なりのちょっとしたアドバイスを送ります。それは、第一次産業へ一度関わってみることです。第一次産業では、生きて行く為に最も必要なことを学ぶことができます。そうすることで、自分自身のより本質的なところが見えてくることもあるかもしれません。今だと、うまくいっている一部の成功者の成功哲学、処世術などに惑わされ、振り回されているひとが多いかもしれませんが、それが必ずしも自分に合うとは限りません。自分自身にあった道を探すことが大切です。第一次産業というのは、自分自身をもっと見極める、なにが本当に必要なのかを知るきっかけになり得るように思います。また、我田引水ですが、そういうときに「旅」というのはとてもおすすめです。自分の会ったことのない「人種」、全く異なる価値観を持つ人と会うことができます。さらにエコツアーだと、人生についてしっかり考えているような、魅力的な参加者も多いので、そこでの出会いからもたくさん得られるものがあると思います。

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【プロフィール】
有限会社リボーン<エコツーリズム・ネットワーク>
代表取締役プロデューサー 壱岐健一郎
宮崎県出身。青山学院大学文学部卒業後、
近畿日本ツーリスト入社。団体旅行の企画、営業、添乗から始まり、メディア販売、イベント企画、テーマのある旅、クラブツーリズムという旅行業界の常に新しい分野に従事、何処に旅するかより、旅で何をするかを大切にした。
2000年春、大量消費型ツアーとは一線を画し、「リボーン(REBORN=蘇る)」というエコツーリズム専門会社を設立した。
(2005年ドイツツアー企画準グランプリ、2007年環境省エコツーリズム大賞特別賞など受賞。)
ロハス志向の個人やCSRに熱心な優良企業を顧客として、国内・海外で築いたネットワークを活かし、限りある資源(自然・文化)を守りながらの持続可能なビジネスを目指している。
エコツーリズムプロデューサーとして執筆や講演活動中。
2008年秋、NPO法人エコツーリズム・ネットワーク・ジャパンを設立。
NPO法人エコツーリズム・ネットワーク・ジャパン代表理事/
NPO法人ソーラーシティ・ジャパン理事など |
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